ゑんま堂狂言 鬼の念佛
本日は3本目、「鬼の念佛」です。
話のあらすじ。
鬼の待つ六道の辻に亡者が一人落ちてきます。鬼は亡者をせめようと鉄杖をふりあげますが、
亡者のとなえる念仏の力にどうしても負けてしまいます。
かなわないと鬼は亡者を極楽へ行かせようとしますが、亡者は地獄で苦しむ多くの罪人を念仏で助けようと策を練ります。
ご詠歌や江戸時代にはやった「大津絵節」が盛り込まれた、楽しい狂言です。
1.赤鬼(しゃっき)が登場。
2.百鬼様のお達しで、これから一人亡者が黄泉へと墜ちてくるので懲らしめてやれとの事。
3.亡者がやって来ました。
4.亡者を呼び止める赤鬼。
5.黄泉へ堕ちてきたお前を懲らしめる為に待っていたと、亡者を責めます。
6.困った亡者が持っていた鉦を叩いて念仏を唱えますと~!
7.体中に痛みが走り、太刀打ち出来なくなる赤鬼。
8.これは普通の亡者ではないと思い、前世で一体何をやっていたのかと問いただしますと。
9.なんとあの閻魔大王様のお世話をしていたと言います。
驚いた赤鬼、そんな奴を地獄へ行かせたら大変やと、極楽へ行けと申します。
10.しかし亡者は、地獄へ堕ちた罪人達に念仏の功徳を与えて救いたい為に、策をこうじます。
11.赤鬼が持ってる鉄杖、これを捨ててくれないとまた念仏を唱えるぞと脅します。
なんとか隠そうとする赤鬼ですが、見付かってしまい捨てさせられます。
12.次は赤鬼が着ている虎のでんちを捨てろと言います。
13.懐へ隠しては見付かり。
14.股の間に隠しても見付かり。
15.身ぐるみ剥がれる赤鬼。
16.その代わりに亡者が差し出した羽織、十徳と言ってこれを着れば仏様の加護がある、
ありがたい着物だと言って着せます。
17.そして次に撞木を手渡しします。
18.最後に首に鉦を掛けて。
19.よく似合うとおだてられ機嫌の好い赤鬼、亡者が囃して踊り出します。
20.亡者・「鬼が~念仏申すは~」、
赤鬼・「なんまいだ~、なんまいだ~」。
21.一人調子に乗って念仏を唱えて踊る赤鬼、
その隙を見て、地獄に居るあまたの罪人を念仏で救うべく地獄へと参る亡者、お話は終わります。
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